2015年4月11日土曜日

東郷堂 MEIKA で撮る

このカメラも昨年夏の終わりごろジャンク箱から540円で発見した。東郷堂のおもカメ、MEIKA 35というカメラ。レンズキャップがついていたのは奇跡。

このカメラが初めて発売されたのはなんと1960年。つまり60年安保があった年。樺美智子が国会で死に、岸内閣が退陣し池田内閣が発足した年。大洋ホエールズが日本シリーズで大毎オリオンズを下し、球団創設以来初の日本一になった年w
このカメラは発売当初、MEICAという名前がLEICAからクレームがついたので、その後MEIKAに変えたという面白いエピソードが伝えられている。
自分が見つけて友人に譲ったこの個体もトップカバーにはMEIKAだが前面にはMEICAと表記されている。日本も昔はテキトーだったのだ。

アルミ製の軽薄なボディ。フィルムを湾曲させて歪みを抑える1枚玉レンズ。シャッターは「インスタント(自前計測の結果1/90)」と「バルブ」が選べる。
シャッターは簡単なロータリーシャッターだが、この個体はシンクロ接点がシャッター機構を邪魔していて、羽根が元にもどらないというどうしようもない不具合が起こっていたのを手直しした。

このシャッターがスコッと押し応えがない。巻き上げもそれなりの感触。すべてがカタカタいう工作精度。だが、このカメラはとても子供だけが使っていたとは思えない。大人だって毎日の記録や旅行に十分に使えて性能を発揮したはず。以下作例
すべて南会津旅行で撮影。昭和を感じる色合いだが、使用期限を過ぎたフィルムを使ったせいなのかもしれない。

1 件のコメント:

  1. 作品例もあって興味深く拝見しました。小生もジャンクで500円で手に入れましたが破損が酷いので簡単に外せるレンズだけ取り出しSONY NEX6およびα7に付けて楽しんでいます。収差が大きいのでワッシャをレンズ背面につけてかなり絞って使っています。暗いのですが、デジカメの感度をISO1600で使えばそこそこ撮れます。

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