2015年5月20日水曜日

長澤まさみ 「ロボコン」(2003)

長澤まさみ初主演、高専ロボットコンテスト映画「ロボコン」(2003 東宝)を見た。

この映画のDVDは初出のときに6,800円ぐらいしたはずだが買ってしまった。つまり自分はその時点から重度のまさみオタ。買ったときに3回ほど見て以来ずっと押入れの中にしまいこんでた。
傑作というものはそう何度も続けて見るものではない。7年ぶりぐらいに見返した。

高専の教師鈴木一真との対話シーンから少女まさみの地の出た演技が予想外すぎる。な、なんだこの子は?!それにしても細くて足が長い!

15歳のまさみが、実力派若手俳優たちとの共演に刺激を受け、初めて女優としてやっていく決意を固めた長澤まさみ史の重要な1本。この主要キャスト4人は後の日本映画界を支える名優たち。

当時若手監督だった古厩智之のアイデアと才気、新人アイドル女優・長澤まさみの魅力が化学反応を起こした決定的瞬間が収められている。古厩はまさみに「犬になれ!」と指示をした。まさみは本能のままに体全身を動かした演技で監督を驚かせた。

理系科目が得意だったという理由で高専に入ったヒロイン、居残り授業免除の代わりにロボコンの世界へ。「あー、はいはい、やればいいんでしょ」という、無気力おちこぼれ女子生徒。自分には高専に行くっていう選択肢はまったくなかったなあ。
ちなみに、「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲カントクがヒロインに長澤まさみを起用したのは、この「お父さん、ごはんまだぁ~?」のシーンを見たから。まるでコドモだ。
行定カントクには、まさみのイントネーションの付けかたが完璧に見えたんだろう。この後の10年以上にわたる映画女優・長澤まさみの出発点だ。
気の進まないまま初めての試合にドライバーとして出場しあっさり負ける。「あれ?なんか悔しい」
「勝ちたいんです!」と次第に熱血に変わるまさみ。2003年、星野・阪神の「勝ちたいんや」にも影響を与えた……、かどうかは定かでない。
「月夜の海にぃ~♪ ふたりの乗ったゴンドラがぁ~♪ 波も立てずにぃ~滑って行きますぅ~♪」

長年、まさみオタたちの間で愛され続けてきたこの場面、合宿へ向かうトラックの荷台での歌唱シーンはゼロ年代まさみの最高の名場面のひとつだが、この山口百恵「夢先案内人」はまさみ持込み提案の選曲だ。自分は当時この曲を知らなかった。

自分はてっきり両親の影響でまさみは山口百恵を聴いていたんだとばかり考えていたのだが、実は、まさみが山口百恵を聴くようになったのは中野九中時代、「中学3年生の終わりごろ」だった!

そのことは2006年10月16日放送の「長澤まさみのオールナイトニッポン」でまさみが語っている。
まさみの選曲で山口百恵「絶体絶命」をON AIRした後に、
「山口百恵さんの歌にハマったのは中学3年の終わりごろ」 
「仲の良かった同級生の女の子の家に泊まりに行ったときに、その友達が山口百恵さんのベストのCDを聴いていた」 
「薦められたので借りて聴いてみたらすごく衝撃的だった」 
「中1まで歌の歌詞に意味があるなんて思ってもいなかった」 
「劇的すぎてかっこいい。2時間ドラマみたい」
などと熱く語っていた。中学生のときからまさみが女友達の家に自由に「お泊り」してたという事実も気になるが、2002年の秋、「ロボコン」が撮影されていた時期が、まさみの山口百恵マイブームの時期と完全に重なっていたという事実は見過ごせない。

もしも、まさみが山口百恵ベストにどハマりしてる時期と「ロボコン」撮影時期がズレていたとしたら…、まさみがお友だちの家にお泊りに行く時期がもっと早かったら、遅かったら、この奇跡の名場面はまったく違った姿をしていたに違いない。
この映画に登場した高専生たちは今現在、モノ作り日本を支える貴重な人材となっているはずだ。それぞれが相互に足りない部分を補完し合い、創意と工夫、ひらめきと努力で何かを成し遂げるって素晴らしい。そんなメッセージを伝える爽やか青春映画。教室で、親子で見ていいDVDだ。

ASIMOが意外な登場をするシーンには「えっ!?」ってたまげた。この映画をまだ見てない人がいるとすれば、人生ちょっと損をしている。

とにかく15歳長澤まさみの細さとスタイルのよさと魅力に誰もが驚く1本。この映画の可憐な花だった。
「ロボコン」のまさみは可愛すぎてつらい。自分はまだロケ地巡礼に行っていない。

PS. 今年もまさみはカンヌ映画祭に参加。まさみの勇士を見て、俺にはやはりまさみしかいないなと思った。まさみが誰よりも一番美しい。まさみの何もかもが好き。まさみしか愛せない…。

4 件のコメント:

  1. まさみ好き2015年5月22日 23:19

    ロボコンは青春映画としてもまさみ映画史的にも傑作ですよね。最初は無気力だし媚びてるところもないけれどまさみちゃんが愛らしくて大好きな映画です。
    あの歌の背景にはまさみ様の百恵ちゃんブームがあったとは存じ上げませんでした。不思議なタイミングに感謝です。
    カンヌでのまさみ様は堂々として美しくて素晴らしかったですね。本当に立派な女優さんになって…(泣) そのカンヌ出品の『海街diary』はもうすぐ公開ですが、ブロガーさんは劇場で観賞されますか?オープニングからまさみ様のサービスカット(?)があるようですよ。

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  2. 自分はここ数年まったく映画館に行かなくなってしまった。モテキも潔柔もWJもDVDまで待った。
    海街Diaryはまだそれほど詳しくインタビューとか読んでないけど、冒頭で男とベッドのまさみの体をカメラがナメまわすカットがあるって聞いて、なんだかちょっと怖い。まさみが好きすぎて辛い。

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  3. まさみ好き2015年5月23日 11:47

    BSの日本映画専門チャンネルで見た海街メイキングでも少し流れていましたが、ちゃんと布で覆われてはいました!ベッドのシーン。
    DVD後でもなんでも、映画評を読めるの楽しみにしております。

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  4. 布で覆われ…って!w じゃなかったら大変だ。是枝カントクが次女まさみにはタナトスの対極のエロス担当とか何だ言うから、どんな役だ?ってなっちゃうわ。酒好き男好きの次女がまさみって…w
    海街もいずれ見るけど、ただ酒飲んでだらだら書くだけだが…。

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