2017年10月13日金曜日

広瀬すず「怒り」(2016)

広瀬すずが出てるので李監督の「怒り」(2016 東宝)を見る。
べつに見たい映画じゃなかった。重そうな人間ドラマっぽい。

いきなり一家惨殺事件の現場シーン。またピエール瀧が刑事かよ。三浦貴大かよ。
一家惨殺犯人の男の正体は?という3組の男女による疑惑のサスペンスドラマ。
ここ10年一家惨殺事件を映画やドラマでよく見る。世田谷事件が未解決なままという不安が社会を覆ってるってことだな。

渡辺謙さんが、都会で風俗嬢として働く娘・宮崎あおいを田舎へ連れ戻すシーンから始まる。たぶん家出娘あるある。宮崎はもう30越えてんだぞ。何やらす。
この娘は軽く知的に障害が?父は娘が心配。一緒に過ごしてる男・松山ケンイチが指名手配犯に似てるってことでさらに悩む。

妻夫木聡のガチなハードゲイシーン。綾野剛は吉田修一原作映画だとゲイ役のスペシャリストか。ゲイはみんな裸族でパリピなのか。
広瀬すずははちきれそうな10代の肉体を持て余す沖縄美少女役。内地から母親と移り住んだらしい。島の廃墟でふらふら旅してる森山未來と出会う。こいつ、ヤバいやつか?と思ったけど、意外にそうでもなさそう…。

だが、広瀬は那覇の歓楽街の暗がりで米兵にレイプ。沖縄の米兵はここまでガラ悪いのか。今そこにある社会問題。これがかなりハードに重たいシーン。よくこんな役を受けたな。この映画、不快に暴力的で性的。

3人のうちどいつが逃亡中の全国指名手配殺人犯なのか?と考えながら見るわけだが、1人は指紋を調べてセーフ。
怒りの感情をまったく抑えられないヤツがいる。どうやらこいつが犯人だ。
嗤うヤツがいる一方で同情を示す人もいる。どうして同情するほうを殺す?
人間は怖い。社会派サスペンスだと思って見たけど違ってた。休日を台無しにする暗~い陰惨な映画。

重すぎて他人にはすすめられないが、一流の役者たちの演技の力量には圧倒される。すずちゃんはがんばった。

暑すぎる日本の夏。そして酷薄な社会。怒りはどこへ向かう?
街中で怒りを抑制できない人は危ないので収容してほしい。
とりあえず相手を見下して嗤って「ウケる~」って言うのだけはやめろ。

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