2018年4月15日日曜日

長澤まさみ「追憶」(2017)

市川南製作、降旗康男監督と木村大作カメラマンという日本映画の名コンビによる2017年5月公開の東宝映画「追憶」を見る。やっと見る。

日本映画とドラマでよ~く見る面々たちの、おそらくテンションだだ下がりするヒューマンドラマ。長澤まさみが出てなければ見てない。

子ども時代の暗~い殺人の記憶。これ、原作があるわけでなくオリジナル脚本らしい。
日本の田舎漁港の悲哀がにじみ出るうすら寒い刑事ドラマ。県警の面々が毎度毎度代わり映えしない役者たち。

生きてるだけでも人生はつらいのに、新聞の三面記事に悲しい事件があふれているというのに、いったいなぜ映画でもこんな悲しい事件を追わないといけないのか?もうこのパターンはいいよと思いつつ、つらいガマンを覚悟して見る。

主人公の岡田准一刑事は幼児虐待のバカ親にキレたことで課長から叱られ、自分を棄てた母からは金の無心をされる。
岡田はずっと焦燥と怒りの表情。自分が岡田を見るの2012年の「天地明察」以来。だいぶ老けたな。

まさみは岡田刑事の別居妻。化粧っけもなくずーっと不幸そうな暗い表情。まあ、予想はしてたけどたまにしか出てこない脇役。流産してしまってベビー服を切なく眺める。そこかしこに人生の悲哀。
その一方で土建屋社長小栗旬は妻木村文乃が出産を控えささやかな幸せをつかもうとしていた。家を建てようとしてるけど、ちょっとまって!その土地って…まさか!?

木村文乃がこのドラマで唯一明るくて可愛い。声がカワイイ。このキャラは今後の暗転を想像させる…と予想してたら違ってたw
25年ぶりに再会したかつての子どもたち。捜査する側の岡田が人に言えない秘密を共有していた。どうする?捜査はどうなる?!
捜査本部に2本の電話がクロス、岡田と小栗の過去をめぐって怒鳴り合い、木村文乃が産気づく、ストーリーが一気に動き出す。意外に面白いかも。

張り込み中の刑事ふたり、小栗と岡田はどう見たって産気づいた妊婦を病院に輸送中だろうが!どうして見てわからない?警察官として資質に問題があるだろ。
さらに、あの「真犯人見つかりました!」はストーリーとしてどうなの?って思うほど唐突で違和感。でもこちらの線もいちおう予想はしてなくもなかったw

25年前の殺人はどこで明らかになる?って思って見ていた。え?死体と事件を隠ぺいしたんじゃなく、安藤サクラが普通に服役してたの?自分、ずっとあの喫茶店に死体が埋まってるもんだと思って見てたw いつバレる?ってハラハラしてた自分がバカだった。

うーん、ピンとこない映画だったが、99分とコンパクトにまとまっていることだけは評価できる。最近の自分は110分とかでも集中して見れないw
まさみはもうこんな暗い映画には出なくていいと思う。「モテキ」みたいな明るく楽しいコメディーだけでいいよ。短い人生、なにも好き好んでこんな映画を観ることもない。まさみは映画でも素敵に笑っていてくれ。

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